家庭菜園のミニトマト

 家庭菜園が趣味でして、春菊やら小松菜と一緒にミニトマトを育てています。ホームセンターで安物の苗を買ってきてプランターに植え、人工授粉、脇芽かき、丹精込めて育てたミニトマト

 熟した実を収穫する直前…

 

 ヒヨドリに食われました。

 

 あいつらは頭が良く、緑の実は一切手を付けず熟した実のみをピンポイントで食っていきます。

 可愛らしい『ヒーヨ』の鳴き声も「バーカ」と煽るように聞こえてきます。

 怒る母。半透明の布のような物を買ってきてミニトマトをガード。世の中では西側国家VS中国の新冷戦が幕開けしそうですが、我が家では母VSヒヨドリの戦いが勃発しました。

 母の防壁に対しヒヨドリ軍は仲間を集め数の暴力で攻めてきます。防壁外の実はほぼ全てやられてしまいました。

 母はヒヨドリにつつかれて落ちた実をプランターの横に置き、デコイとしましたがヒヨドリはそれを無視、防壁内への侵入を試みます。

 

 「なんだァ?てめェ......」母、キレた!

 

 ヒヨドリが食べる前に実を回収。徹底的に回収。ちょっと青くても取り敢えず回収。誰が食べるのソレ。 

 戦いは終わった。母の勝利だ。しかし戦いの爪痕はミニトマトに現れた。

 母の防壁はヒヨドリに対して効果的であったが、ミニトマトの成長を著しく阻害した。幹は大きく曲がりプランター外部からの支柱を必要とした。またメンテナンス担当の僕がいちいち防壁を退かすのが面倒になりメンテナンス(人工授粉、脇芽かき)を放棄。著しく実の生産量が落ちる。

 ミニトマトは生存本能で新た芽を台木(トマトの苗は基本的に接ぎ木苗)から出し子孫を残そうとする。防壁内の幹は北斗の拳の世界のように荒廃しているのだ。

 

 酷い有様のミニトマトだが、意外にも我が家には被害がほとんどない。何故ならもうミニトマトに飽きてしまったのだ…母の回収作戦で充分満足してしまったのが原因である。だからミニトマトの苗の見た目が化け物になっても無問題。

 しかも僕はミニトマトが苦手である。僕はトマトは好きだけどミニトマトは苦手なのだ。あの緊満感というかブチュっと出る感じがダメ。味もトマトとミニトマトは違う感じがします。似たような例としてウズラの卵もダメです。