すいかチョコチップクッキーと遺伝

 最近の休日はコーヒー豆を挽いて飲むというリッチな午後を過ごしています。10gの豆を測り取り、ミルで多少の粒が残る程度に挽き、至福の蒸らし時間の後、豆を通して注がれるコーヒーは悪魔のように黒く、地獄のように熱く、天使のように純粋で、愛のように甘い。

 今回のお茶請けは『すいかチョコチップクッキー』です。これがコーヒーに合わないのなんの。コーヒーの苦味を打ち消す香料と人工甘味料が何とも言えないのだ。しかもすいか味。今は11月ですよ。無理に例えるならクラシックコンサートの中、江頭2:50が僕の目の前でドジョウ掬いをしているかのような異物感。

 

 何故、こんなものが家にあるかというと、父が祖母から渡されたそうだ。

 「変わった味のお菓子があるからもっていきんしゃい」

 

 その後,、両親が食べた感想は以下の通り

 「なにこれ...」「もう、いらん」

 

 それを聞いた弟

 「絶対、食べん」

 

 美食家、僕

 「意外とイケるやん」

 

 単品なら割と美味しかったんですよ、すいかチョコチップクッキー。コーヒーには致命的に合わないだけで。スイカバーのクッキーバージョンと言うには、些か完成度が足りないですが悪くはないです。

 欲を言えばすいか味を排除してくれれば、普通のチョコチップクッキーとなりコーヒーにも合うと思います。

 しかし、驚いたのが祖母が僕と同じ珍しい食品を見つけ購入する性質を持ち合わせていたことです。まさか、遺伝していたとは。