コオロギ再び with味噌煮込みうどん

 先日、ピザ味を片付けたコオロギだが、まだワサビ味が残っている。

 漢には負けると分かっていても戦わなければならない時があるのだ。

  僕は寿がきや味噌煮込みうどんが大好きである。所謂、袋麺なのだが本場、名古屋に習い土鍋で作ると実に美味いのだ。土鍋はダイソーのもので構わないので皆さんも是非試して欲しい。

 

 休日の味噌煮込みうどんタイムは至福の時間。人生辛いことばかりだが、味噌煮込みうどんを食べている時はそれらを忘れられる......

 

Super コオロギおつまみ(ワサビ味):「やあ、ウルチ。幸せそうだね。ところで僕、賞味期限が今日なんだけど大丈夫かな?」

 

 賞味期限とは美味しく食べられる期限のことである。君は賞味期限内でも、そもそも美味しくないので賞味期限など”ない”

 それでも食べ物を粗末にするのはいただけない。個人的にコオロギは我々ヒトの食べ物ではなく爬虫類の方々の食べ物だと思うが、仕方ない。好奇心は身を亡ぼすとはよく言ったものだ。

 しかし、今の僕には強い味方がいる。味噌煮込みうどんだ。無論、味噌煮込みうどん中にぶち込むことはしない。愛知県民を敵に回してはいけない。どえりゃ~ことになる。

 まず味噌煮込みうどんを完食する。すると鍋底に味噌煮込みうどんの味噌スープが残る。食べたりない時は米(とチーズ)を入れ味噌煮込みリゾットにするのだが、残念ながら手元にあるのは米ではなくコオロギだ。

 コオロギを投入する。

 よく観察すると前回発見できなかった頭部と脚部があるではないか。頭部と目が合う。どことなく抗議の眼差しを感じる。

 全部は投入しなかったので、残りは普通に食べることにした。

 結論から言えば、ピザ味よりマシ。美味しくはないが、ピザ味に比べワサビ味はしっかりとワサビ味が付いていてワサビの味を感じることができる。問題はコオロギもしっかり味を主張していること。舌がワサビ味を感じた後、コオロギ味がやってくる。

 ここで味噌スープの出番である。味噌は強力な味の調味料である。コオロギ味を上書きまでいかなくとも欺瞞できるのではないか。

 淡い期待で鍋底に浮かぶコオロギを見る。味噌スープをコオロギが吸えば......

 吸えば?ちょっと待て!水分をコオロギスナックが吸えばサクサク感が消えコオロギの食感までが戻ってくるのではないか?それは困る。

 急いでコオロギを口に運ぶ。幸いサクサク感は健在だ。問題はワサビ→味噌→コオロギと味が全く喧嘩せず、共同生活を送っている。

 

 どうしてこうなった。これまでの経験から、ちまちま食べるとよりダメージが大きいことが分かっている。一気に気合いで完食した。

 

 今回の教訓は強敵と戦うからといって策に頼り過ぎてはいけない。策士策に溺れるところであった。