北海道 北見ハッカ炭酸 レビュー

 見えてる地雷を踏みに行く。

 母の買い物に付き添い近隣のスーパーに訪れた時のこと。

 「ねえ、ウルチ。ハッカサイダーだって。しかも数量限定」

 母の明るく期待に満ち溢れた声と視線の先の怪しげな炭酸飲料。

 数量限定に弱い僕であるが、ハッカはもっと弱い(苦手)なのだ。かのサクマドロップスもハッカ味のみ全て破棄するレベルである。

 しかし親が勧めてくれたものを無碍にするのは些か親不孝な気がする。買います。買わせていただきます。

 家に帰って商品をチェックする。

 百年を越えるハッカ作りの歴史を持つ北海道北見産ハッカのエキスを使用。ハッカのスーッとする香りと炭酸の刺激がマスクの不快感を解消し、息がリフレッシュします。

 なんと、このコロナ禍で売るための商品だと言うことか。ポッカサッポロの企業努力に感心する。さらには百年もの長きにわたりハッカを作り続ける農家もいるのか。僕にとっては拷問に近い作業を何代にも渡って行うとは、海を求めてトンネルを掘り続ける埼玉県人に通ずるものがある。

 

 その心意気、受け取った。試してみようではないか。ハッカ炭酸。

 

 でも、その前に勧めてくれた母に試飲を勧めた。首を横に振られてしまった。

 ......まあいいさ。僕は何時でも孤軍奮闘してきた。すいかチョコチップクッキーの時もペヤングアップルパイ味の時も。今回のハッカ炭酸も僕の輝かしい戦歴の1つとなるのだ。

 

 先ず、匂いから。当然、手で仰ぐように嗅ぐ。この業界では常識である。

 

 ライム。ライム95%ハッカ5%

 どんな魔法を使いやがったポッカサッポロ。ハッカのエキスを入れて匂いはほぼなしとは恐れ入った。

 次は味。僕にとってハッカの一番苦手な部分である。

 ほのかな甘み。ライムの香りと相まってスプライトに近い。そして最後に風味としてハッカのスーッと感が優しくやってくる。

 

 美味いじゃないか。ポッカサッポロの皆さん、見えてる地雷と言ってごめんなさい。

 

 ちなみに、この商品の販売者はポッカサッポロフード&ビバレッジ(株)。札幌の会社のように見えるが名古屋の会社である。どえりゃ~ことだ。