これは田舎暮らしの敵、侵入するカメムシにウルチファミリーで戦った記録である。
今回の敵は動物界・節足動物門・昆虫網・カメムシ目・カメムシ亜目・カメムシ科・クサギカメムシ属・クサギカメムシ。
カメムシ素人の方に分かりやすく言うと日本全国にいる茶褐色でちょっと大きいカメムシである。ちなみに日本のカメムシの中でも特に臭い種である。味はパクチーらしい。
第一発見者はウルチ。2階の廊下の壁にいた。近くにいた弟に報告したところ、対処しなかったことを咎められたため、仕方なくアースジェットを噴射する。
しかしウルチは分かっていた。アースジェットではヤツは倒せない。
キンチョールにしろアースジェットにしろハエ・カ・ダニ・ゴキブリ向けなので他の虫には効果が薄いのだ。
直ぐに弟の追撃『キルノックG』
キルノックGは不快害虫に対する業務用殺虫剤。蜘蛛やゲジまで殺虫する。
やったか!?
化学物質を武器とする奴らは自らの武器ですらある程度耐えられる鎧を身に着けている。
その鎧は業務用殺虫剤の矛すら弾いた。
しかし、これで終わる我等兄弟ではない。化学がダメなら物理だ。
それも非殺傷の暴力。
床を歩行するヤツを刺激しないよう優しく被せる。
捕獲完了
問題はここからである。
捕獲した場所は階段を上がってすぐの位置。アクリルケースは透明であり、このままでは両親が階段を上がってきた際にケースを蹴り、カメムシを踏んでしまう危険性がある。
上記を予期した弟は笑いながらマスキングテープを渡してくる。なるほどケースをマスキングテープで止め、シェイクしろということか。カメムシは自分の出す臭いに密閉空間では耐えられない。
騒ぎを聞きつけ父がやってくるが、相手がカメムシと知るや離脱。父はカメムシ以外の虫に圧倒的に強いがカメムシだけは苦手である。
そして満を持して最終兵器オカン登場。多くの女子は虫全般が苦手であるが、子供を産み母へとジョブチェンジした女性はゴキブリだろうと平気で粉砕する。
我が家の母も例に漏れず、虫には強い。爬虫類全般と足の多い(10本以上)虫には弱いが、それらは僕が得意なので弱点を補い合う関係にある。
我が母の奥義は慈愛の手付きでトイレットペーパーで対象を包み込み、トイレの『大』で流す無慈悲の一撃である。
戦いは終わった。母は偉大である。