何故かブックオフで売られていた。しかも50円。
GO:GOODシリーズは日本コカ・コーラが発売する飲料である。主に自販機で販売されており【コーンポタージュ】【海老のビスク】【ミネストローネ】【和だし】がラインナップされている。
ウルチはこのシリーズの海老のビスクの大ファンである。初めて見かけた時、自販機特有の価格の高さから購入を躊躇していた。やっと決心が付き、いざ自販機へ赴くと既に売られていなかった。弟にも協力を要請し、近所のコカ・コーラ社自販機を片っ端から捜索した。
苦労して買った海老のビスクは冗談抜きで美味しかった。守銭奴のウルチが自販機でリピ買いした唯一の商品なのだ。開けた瞬間から香る濃厚な海老。味も海老とトマトのマリアージュ。これを開発した人間の苦労とセンスに乾杯である。
今回は自販機ではなくブックオフでの出合いとなった。50円という価格から察するに売れなかったのだろう。海老のビスクが50円で売っていたら箱買いするが、ここは1つだけ購入した。
いざ実食。 の前にパッケージに注目した。
缶の下部にキッコーマン監修とある。つまりこの製品は
父:キッコーマン
母:日本コカ・コーラ
という良血のサラブレッドである。
香り
強い鰹節の後に醤油が抜けていく感じ。
いい香りだ。しばらく嗅いでいたい。
味
意外と薄味。だしだから当然ではあるが、同シリーズの製品は味のインパクトが強烈であったので意外という接頭語を付けさせていただく。
問題は『だし』としての完成度は非常に高いが故に、『だし』はそもそも、そのままゴクゴクと飲むものではないという事実が突き刺さるのだ。いくら旨くとも『だし』は『だし』。食材の良さを引き立てる名脇役、縁の下の力持ちでありメインではないのだ。
この商品を飲む最高の状態は冬の寒い日。冷え切ってしまったお弁当のおにぎりと自販機で買った旨い和だし。それぞれを交互に食す。冷たいご飯を暖かいだしが包み、身も心も癒やされる、そんな時だろう。
この商品が50円で売り出されていた理由の1つはそんなニッチ過ぎる需要だろう。ちなみに量が少ないため、素麺やうどんを入れて食べるのは無理筋だ。
そして、もう1つの敗因は強過ぎる同僚の存在だ。自販機が主な販路なため、横にGO:GOODシリーズが並ぶことになる。甲子園で活躍した選手でも横に大谷やイチローがいたらただのモブになってしまう。それと同じだ。
総評として、この商品に込められた熱意は理解できるが戦う場所が悪かった。近年、減塩のためにだしを入れて料理を作ることがあるらしい。この商品の塩分量は食塩相当量で0.5g、エネルギーに至っては2kcalという清涼飲料水に有るまじきスペックを誇っている。
自販機で飲料として売らずに減塩のための調味料としてスーパーで売った方がよいのではないかと思われます。