楽園のお茶に拒絶された男の話。
イオンビッグに買い物に行った際、ふと目に留まったペットボトル飲料があった。原因は直ぐに分かった。このペットボトルは内容量が450mLなので他の製品よりややスリムなのだ。
商品名はパラダイスティー。楽園のお茶。好奇心を実に刺激してくる。購入を決意した。
聞きなれないパラダイスティーという飲み物は紅茶に4種のハーブで香り付けしたものらしい。4種のハーブは[マリーゴールド][ローズ][コーンフラワー][サフラワー]
マリーゴールドとローズ(薔薇)は多くの人が知っているだろう。
コーンフラワーは矢車草で5月頃咲く透明感のある青が非常に美しい花。このウルチが世界で一番好きな花である。
問題なのはサフラワー。これは僕も知らなかったのでGoogle大先生にご教授していただいたところ、ベニバナの事であると判明した。ベニバナなら分かる。色素になったり、油を取ったり、漢方薬の原料になる花だ。原材料名には出来るだけ多くの人が分かる名称を記載していただきたい。
それに全てハーブというより花では?
そもそもハーブの定義が気になったので調べてみると絶対的なハーブを規定する定義など無く『人間に有用な植物全般』をハーブと考えればいいようだ。
そうなるとドクダミもハーブになってしまう。ドクダミ茶をハーブティーなんて言った顰蹙を買いそうだ。
話をパラダイスティーに戻そう。
先ずは匂い。
花の香りが一番目立ち、紅茶もその中に紛れている。紅茶に香りを付けたものといえばアールグレイが有名だが、アールグレイが紅茶とベルガモットが仲良く二人三脚しているのに対し、パラダイスティーはハーブ達が紅茶を抑え自己主張している感じ。
個人的にはアールグレイの方が好き。
次に味。
薬草入り紅茶。体にいいんだよと勧められて飲んだら、まあイケると思う。好きな人はハマる味だと思う。
なかなか形容し難いが、少なくとも僕は飲んでいて『居心地の悪さ』を感じた。例えるなら
一休みしようとお洒落な喫茶店に入ったら、客が若い女性しか居なかった感じ。
なんでオッサンがこのお店に来るの?きもいんですけど。
恐らく、このパラダイスティーの対象者は十代後半から二十代の女性であり三十代独身男性であるウルチが口にしていい飲料ではなかった。
僕にパラダイスティーが合わないのではなく、パラダイスティーが僕を拒絶しているのだ。
楽園から追放された男の行き着く先など、地獄しかない。
ヘルダイバー2がセールに入ったら購入したいです。