ロスコ メッセンジャーバック 9751をカスタマイズ

 不器用な人間には辛かったが、成し遂げた。その記録。

 僕が通勤に使用しているバックは帆布工房という会社のメッセンジャーバック。この度、このバックが穴が開きそうなくらい菲薄化している箇所を発見し引退させることにしました。

 帆布工房さんの同じモデルが欲しかったのですが、どこを探しても見つからなかったため、帆布でできた類似品を探した結果、今回のタイトルのモデルを購入しました。

 大きさとデザインは僕好みなのですが、最大の問題点がフラップ部分の固定がマジックテープなこと。マジックテープのお陰で荷物の多寡に関わらずフラップを閉じることができる点は素晴らしいのですが、マジックテープ嫌いな僕にとっては欠点。

 

 カスタマイズプランとしてはマジックテープを除去後、代替機構の導入。さらにポケットの中身が出ないよう、ストッパー的なものを導入することで利便性を向上させる。

 

 材料を購入するため、最寄りの裁縫店に。

 休日の昼下がり、マダムのマダムによるマダムのための裁縫教室が開かれている店内に入る。完全にアウェイであるが、職場で身につけたスキル『妙齢女性評価UP』が僕にはある。僕は何故か妙齢の女性に気に入られやすいのだ。若い女性に対しては......聞かないでほしい。この文を読む貴方ならそれを理解できるはずだ。

 

 このような店ですべきことがある。それは店員さんにアドバイスを求めることだ。丁寧に自分がしたいことを伝えると相手はプロなので実に為になるアドバイスをくれる。

 今回の僕の場合、ポケットのストッパーとしてファスナーを導入しようと思っていたのだが、生地とバックの構造的に素人では難しいという点。フラップの固定はいくつか方法があるが、それぞれについて難易度とメリット・デメリットを教えてくださいました。

 感謝である。

 

 迷いに迷い、ストッパーとしてマグネット方式のものを購入すると、先の店員さんから「頑張ってね」と励ましを頂いた。

 

 さらに歩を進め、セリアに到着。事前にスナップボタン?(凹凸部分を合わせ、押すとパチッとバネの力で留まるアレ:正式名称不明)が売られていることはリサーチ済。以外にもメイドインジャパンであった。

 

 帰宅。いでよ、裁縫道具。

 

 多くの男の裁縫道具は小学校の時のものであろう。僕とて例外ではない。ただ、あのでかく恥ずかしい柄の箱は邪魔なので針セットのみになっている。さらに言えば縫い針は1本以外、母に提供したので戦力低下著しいものとなっている。

 この裁縫道具だけでは心許ないので、増援として多目的ボンドとキリを追加する。家庭科というより図工になってしまうが図工の方が得意である。

 

 まずマジックテープの除去。これは縫い糸切りで簡単にできた。若干縫い穴が気になるが致し方なし。

 次にフラップ側ボタンの仮止め。家庭科ならまち針を使うところかもしれないが、多目的ボンドで接着し仮止めとする。仮止めした位置は縫ったあと縫糸が見えないよう、フラップの飾りの裏にした。フラップ側と対になる本体側ボタンも同様。

 ポケットのストッパーは穴を2箇所開け、そこに二股の足の付いたマグネットの足を入れ、足を曲げることで固定するもの。これは対称側も同時に開けないといけないのでまち針を大量投入し固定。キリでバックを打ち抜く。気分は完全にギガドリルブレイクである。

 ストッパー部分は完成。

 

 仮止めが完了したボタンを縫っていく。糸は2本取りをして強度をもたせた。計4つのボタンは全て縫いにくい位置にあるので苦戦。針で手を刺すこと3回。

 

 裁縫道具を出して4時間、作業は完了した。達成感を味わうはずが、疲労の方が強い。特に目が死んでいる。