弟の初めての家庭菜園挑戦を温かく見守った結果、壊滅していた。
いいですか、皆さん。はつか大根は20日で収穫できるとは思わない方がいい。はつか大根を名前通り20日で収穫できる大きさまで成長させるには、環境を整えてあげる必要があり、通常では30日程必要である。
農業とは積み重ねた技術と経験。夏休みの自由研究のアサガオとは違うのだ。
ちなみに弟が買ってきたはつか大根の種はダイソーの種。2つで100円のやつ。しかしながら我が弟は、はつか大根以外に興味がなかったため、2つで100円の品を単品購入するという荒業を見せた。ちなみにその場合、1つで60円になるので、この裏技を知らない人に自慢するといい。
はてさて、問題は何故、はつか大根が壊滅したか。
弟はわざわざ、『じょうろ』まで買って毎日世話しており、母親が水をあげた時には文句を言うレベルであった。(ちなみに母親はバケツで豪快に水をあげる)
発芽し双葉を出したところまでは順調であった。そこから本来なら本葉を出し、株として成長していくはずが、本葉は小さく、子葉である双葉が黄色くなり、落葉してしまった。そして程なくして全体が黄化し死んでしまった。
失敗には理由がある。
菜園プランターには小指程度の太さの穴が開いていた。
この時点で分かる方は、相当植物好きか、名探偵のどちらかです。
犯人の名は『コガネムシ』
幼虫は植物の根を食べ、成虫は植物の葉を食べる、菜園の敵。
プランターを少し掘れば、うようよ出てくる幼虫達。10匹以上いた彼らを優しく素手で別容器に移す。
優しい?いえいえ、弟のはつか大根をダメにした罰を受けていただくために必要な処置です。この別容器は根っこだらけであり、処分するのが大変なので彼らをソビエトの如く強制移住して働いてふかふかな土にしてもらいます。
幼い頃の僕にとってコガネムシはもっとも身近な甲虫であった。カブトムシやクワガタムシは中々いないが、コガネムシはそこら中にいたので、よく捕まえて遊んでいた。
我が家の付近で捕獲できる甲虫はコガネムシを除けば、ゴマダラカミキリくらいで、またもや農家の敵である。田舎の大自然は害虫を育むのだ。