成城石井 生姜10倍 エクストラスパイシージンジャーエール レビュー

 生姜玄人のみが、この商品を購入すべし。

 このウルチ、生姜好きである。

 これだけでは珍しくも何ともない。この記事を読んでくださる暇人の皆様にも生姜好きはきっといるだろう。

 生姜が好きな人は多い。 しかしながら、世の生姜好きの多くは”与えられた”生姜を楽しんでいるに過ぎない。

 僕の生姜好きはそんなものではない。何故なら、好き過ぎて生姜の栽培に手を出し、あまつさえ大学時代には生姜の辛味成分であるギンゲロールの経口摂取実験に自ら被験体として参加したのだ。

 今、ギンゲロールについて検索をかけたが『定量用・薄層クロマトグラフィー用』のものしか出てこなかった。彼女達は安全性とか調べたのだろうか......だから志願制だったのか。

 話を戻そう。以前より成城石井に生姜10倍を謳うジンジャーエールが売られていることご存知だろうか。今回、僕はなんと半額シールが貼られた当該商品の入手に成功したのだ。

 ペットボトルの底に沈殿する大量の生姜。これを開発した人間は僕と同族、生姜狂いだ。

 内容量、410mLに込められた開発者の生姜への愛を受け止めようと思う。

 

 開封する。炭酸が抜ける小気味いい音。音量からして炭酸は強めではないことが分かる。

 次に匂い。鼻を近づけ、鼻粘膜にダメージを負う。迂闊であった。これは同族が造ったもの。化学薬品を嗅ぐように手で仰ぐべきであった。エクストラスパイシーは伊達ではないということだ。

 そして味。ガツンとみかん、ならぬガツンと生姜。柑橘系の爽やか風味があるが、それをかき消す生姜。俺が主役だと自己主張を止めない。

 そして喉にもダメージ。焼け付くようだ。そして熱を帯びるMyBody。

 

 なるほど。

 生姜と言えば優しく体を温めるイメージが強かったが、生姜の香辛料としての攻撃性を飲料で表現するとは。実に面白い。